大破ログ

日々大破、それと側転少々。PC関連その他、気になったことなどをつらつらと。

NEC Aterm WF1200CR

WF1200CR内部

某氏によって投げ込まれたWG2600HP3に続き、OpenWrtのAtermに5機種目が加わりました。今回はWG1200CR同様にコンパクトなこの機種です。
少し前に東久留米のハードオフへ行った際、ジャンクでかなり安く転がっていたので衝動的に購入しました。
マージされたのでまとめます。

仕様

既にサポート済みのWG1200CRが搭載するQCA9563に近いQCA9561を搭載しています。SoC以外には、スイッチ用チップを搭載しない以外はおおよそ同じハードウェア構成です。
OpenWrtにおける無線機能の仕様は、 法律の関係上非推奨です

  • SoC: Qualcomm Atheros QCA9561(750MHz, 1C1T)
  • RAM: DDR2 SDRAM 128MB (Winbond W971GG6SB-25)
  • Flash: SPI Flash 8MB (Macronix MX25L6433F)
  • WAN/LAN: 100Mbps x1 / 100Mbps x1 (QCA9561)
  • UART: 115200bps("JP1" 側から3.3V, GND, NC, TX, RX)

その他詳細については雑記を参照。

OpenWrt化

メーカーファームウェアが1.3.2未満である場合、factoryイメージを利用して直接導入することができます。1.3.2以降はオフラインアップデート機能が廃止され手動での投げ込みが不可能となった為、この方法は使用できません。

WF1200CRを起動
WF1200CRに電源ケーブルを繋ぎ、普通に起動。
WebUIにアクセス
PCとWF1200CRをLANケーブルで接続し、 http://192.168.10.1/にアクセスしてファームウェア更新ページへ移動する
ファーム更新
WF1200CR用のfactoryファームを選択し、アップデートを実行
完了
Flashへの書き込みが完了後再起動され、OpenWrtで起動してくる

既知の問題

"POWER" 以外のLEDが使用できない
WF1200CRではWG1200CR同様に搭載するLEDの個数が多すぎるため、"POWER" に存在する緑/赤のLED以外は全て5GHz帯用に搭載されているQCA9888に接続されています。 ath10kドライバでは無線チップに搭載されるGPIOコントローラを制御する仕組みは提供されておらず、OpenWrtから制御できないため、そこに接続されるLEDは使用できません。

備考

  • マージされたタイミングの関係上、OpenWrt 21.02リリースには含まれない

作業時の色々

  • WG1200CRの作業時に色々手こずったこともあり、今回はそれを踏襲できた為ある程度スムーズに作業を進められた。
  • QCA9561は初めてで、それにおけるネットワークの構成についても初めてではあったものの、OpenWrtで既存の機種を参考に構成できた。

色々

PRオープン後は1点のみ見落としによる問題があったものの、解決したうえで比較的早くマージされたので良し。
WG1200CRが今現在も販売中である一方WF1200CRは既に終了となっており、中古価格も大きく落ちてきているので低電力で速度を必要としない何らかを動作させる用途に良いかもしれない。