
以前よりMediaTek Filogic SoC搭載機であることを把握しており、最近比較的安価な中古出品があったことから確保したものです。
機種の仕様上少々手こずったものの、なんとか解決し投げ込んでマージされました。
まとめていきます。
仕様
MediaTek MT7981Bを搭載するWi-Fi 6エントリー寄り機種としては特段の癖が無く、率直な構成。
- SoC: MediaTek MT7981B
- RAM: DDR3 512MiB
- WAN/LAN: 1000Mbps x1/1000Mbps x4
- Flash: SPI-NAND 128MiB
- UART: J500, 115200bps(三角側から3.3V, TX, RX, NC, GND)
その他詳細については、雑記を参照。
OpenWrt化
ヘッダの構造がWRC-X1800GSと近く、factoryイメージを仕立てられています。
- WRC-X3000GS3をルータモードで起動
http://192.168.2.1/のWebUIにアクセスしてファームウェア更新ページを開く- factory.binイメージを選択し、"適用" ボタンを押下してファームウェアの更新を実行
- 完了後再起動されOpenWrtで起動してくれば完了
備考
Flash内にはOSイメージ用領域が2組存在し、メーカーファームウェアにおいては、更新毎に他方へ書き込まれ更新後はそちらに切り替えられる。ブートに使用されるパーティションは
persistパーティション内に存在するbootnumの値によって制御される。なお、OpenWrtではこの切り替えは自動的には行わず、手動で切り替えない限りは最初に導入された方を使い続ける。
ELECOMのAX3000クラスに該当する機種は大まかに3世代存在するが、今回サポートされるのはGS3のみ。GS2は別のプラットフォームを採用しており、既に別途サポート済。GST2は未サポート。
作業時の色々
上述の通りデュアルブートに対応しているが、これを実現している方法にやや癖があり、OpenWrtにおいて扱う為に追加のドライバを書く必要が生じた。
ramips targetに存在するいくつかのELECOM/I-O DATA機でも使用できるようにしたが、仕様上少々説明の難しい点が発生し、その関係でマージされるまでに少々時間を要した。
OpenWrt導入後は、sysupgrade用に追加したスクリプト (
/lib/upgrade/elecom.sh) を用いてブートに使用するパーティションを切り替えることで、メーカーファームウェアでのブートに戻せるようにした。
色々
冒頭に書いた通り、ドライバの追加絡みで少々手こずったものの、マージされたので一安心。
現行機種ながら、WRC-X3000GS2より少数ではあるものの中古でも出回るようになり、時折3k台でも見かけるようになった機種。公式で謳う通りGS2よりも小型化され、有線5ポート機では比較的筐体サイズが小さい部類と思われることから取り回しは良さそう。
MediaTek機であることからOpenWrtにおけるネットワーク周りのハードウェア支援系に優れ、単純なNAT性能が欲しい場面に良いかもしれない。
本機種もv24.10シリーズには入らず、その次のメジャーリリースからです。