ELECOMのミドルレンジ帯で上寄りのこの機種です。マージされた後、他の機種の作業に注力していて後回しにしていたら記事を書くのが遅くなりました。
ひとまず、まとめていきます。
仕様
基本的な仕様は、既にサポート済みのWRC-2533GSTと大きくは変わりません。
法律の関係上、無線機能の使用は非推奨です。
- SoC: MT7621A (880MHz, 2C4T)
- RAM: DDR3 128MiB (NT5CC64M16GP-DI)
- Flash: SPI-NOR 16MiB (MX25L12835F)
- WAN/LAN: 1000Mbps/1000Mbps x4
- UART: J4, 57600bps(RJ45側から3.3V, GND, TX, RX)
その他詳細については、雑記を参照。
OpenWrt化
この機種もWRC-1167GHBK2-Sや他のGS/GSV/GSTシリーズと同一のファームウェアフォーマットであるため、factoryイメージの生成を行えています。
- WRC-2533GST2を起動
- 通常通り電源を接続して起動。ルータモードを前提とする
- WebUIからファームウェア更新ページを開く
- PCとWRC-2533GS2を繋いで
http://192.168.2.1
にアクセスし、ファームウェア更新ページを開く - ファームウェア更新
- WRC-2533GS2のOpenWrtのfactoryイメージを選択し、アップデートを実行
- 完了
- Flashへの書き込みが完了後再起動され、OpenWrtで起動する
備考
この機種も変な癖は特に無し。なのであまり書くことが無い。
- メーカーファームに戻す際は、公式サイトで公開されているアップデート用ファームウェアの先頭32byte(= 0x20、ヘッダ部分)を削って
firmware
パーティションにmtd
コマンドで書き込む
作業時の色々
- 基本的にはWRC-2533GSTとほぼ同じハードウェアであるものの、ソフトウェア面においてMACアドレスの格納位置が異なっており、その関係上既存のWRC-GS/GST用dtsiファイルについても変更を行う必要が生じた。
ただしそれもあまり大きな変更ではないことからか、比較的早めにマージされた。
色々
ひとまず時間が掛からずマージされたので一安心。いつの間にかメーカーでは販売終了となっているものの、中古はある程度数が出ているので今のところは入手性についてはあまり問題ないと思われる。
この機種を以て、ELECOMの現在までに販売されたWRC-GS/GSV/GSTシリーズについてはWRC-1900GST2とX系列を除いて全てサポート済みとなり、ある程度選択肢が広がったと思う。
ちなみに、この機種もWRC-1167GS2と同様にWRC-2533GST等で採用されている筐体よりも若干大きい。